石川旅行記①
去年だったか一昨年だったか、故郷の加賀に里帰りしてしまった友人に会いに、石川県に行ってきた。
ずっと行きたいと思っていてなかなか訪れる機会のなかった石川県。一度だけ仕事で行ったことがあったが、真冬の豪雪で観光どころではなかった。(その時は能登に行った)
前日の夜0時ごろに出発し、高速で片道4時間〜5時間かかる事を目安に向かった。
MONSTERの力を借ります
深夜のSAにテンションがあがります
途中休憩を挟みつつも300kmの道のりだったが、約3時間半で到着。さすが深夜高速である、昼間だとこうはいかない。4時前から近所のパーキングエリアにて3時間ほど仮眠をとり、とりあえずは金沢駅に向かう。
先に言っておくが今回の旅はノープラン旅行である。
ミーハーな私はおおおとうなり、駅前に佇む巨大な門を見上げる。
後で知ったが名前を『鼓門』といい、海外での評価が高いことで有名らしく、「世界で最も美しい駅14選」に選ばれちゃっているほど外国人に人気のスポットらしい。確かにカッコイイ。ビッグオーの敵でこんなのいそう。
ちなみに唯一日本の駅でランクインしているのが当金沢駅。8時手前なので、登校中の学生さんがちらほら、あとは全て海外からの観光客である。後述する観光スポットでも同様にして思ったが、外国人観光客の多さに驚く。
どこもかしこも外国人である。日本人との割合で言うと8:2の割合である。最近は本当にどこへ行っても海外からのお客さんがひしめいていて結構なことだ。これで日本は不景気だというのだからよくわからない
兼六園に入場する為、近辺の駐車場を探している時に感じたことだが、街並みが異様に綺麗である。古い建物と近代的な建物が混在した景観がいやに調和がとれていて、そこに海外の人たちは魅力を感じるのかも知れないなあ。なんて思いつつ、生まれて初めて兼六園に足を踏み入れる。
正直な感想を言うと、すごくつまらない。
つまんねぇ。おそらく来る時期を間違えたのかもしれない。日本人なのに日本のわびさびをうまく感じ取れない私なので、こういう和の観光地や寺社仏閣、城などに全く興味がない。今回は連れの希望で訪れてみたが、よほどのことがない限り来ることはないだろうなあ。緑が溢れていて目に優しい場所だったが、桜の時期や紅葉の時期に来ればまた見方も変わったことだろう。
外にある色のオブジェ(?)
うさぎの着ぐるみが寝ている。というアート(?)
有名なうさぎみたいな椅子。トイカメラ風に撮ってみた
すまん。何がいいのか全然わからなかった。
よくわからなかったが、とにかく女子が好きそうなスポットだということだけはわかった。仕事柄芸術に寄った分野で働いてはいるものの、『アート』に関しては全く疎く、美術館など何にも惹かれない感性の枯れた小生。どう形容していいかわからない物を尻目に、ぐうぐうとお腹は鳴る。この時ばかりは花より団子であった。はやく石川名物を食べたい。
この辺りからなんだかいけすかねぇ街だなあと思い始めた私。確かに金沢市内は何もかも綺麗でオサレ。明治初期あたりからありそうな古い建物も、あえて取り壊さずに残していて好感が持てるし、緑も程よくあり、道もゴミ一つ落ちてない。センスがイイ街のお手本とさえ思うが、我々一般人には少々敷居が高いかもしれぬ。とは云え、それは外からのお客さんを最大限意識し、取り計らっているから。だから海外から評価が高いのかな。ふむふむ。
近江町市場は金沢駅から歩いていける距離にある、金沢市が誇る魚市場。立派な観光名所でその歴史は300年とか。なぜ金沢なのに近江なのかというと、滋賀から移住してきた人が開いた市場だそう。
綺麗な街並みにポツンと昔ながらの独特の雰囲気を漂わせた入り口。
ここでも外国人観光客で賑わっています。ああ、はやく、はやく美味しいご飯が食べたい、海鮮丼が食べたいよおおおおおと目を血走らせながら市場をふらふら徘徊していると、海鮮丼屋さんの看板が軒先に並んでいる光景を目にする。
どの店も多種多様な海鮮丼があるが、近江町市場の海鮮丼は平均して大体2000円〜3000円が相場の観光地プライス。普段なら敬遠するお値段だが、お手頃値段で提供しているお店は他の地域にもあるので、もし温泉宿などに泊まる予定の方は、贅沢は夜にとっておき、ここでは焼き魚や煮魚、刺身の定食をお勧めするぜ。
すいませんブレました
うまい。旅行効果によるプラシーボなのか、すごく新鮮な気がする。初鰹うまい。
私はこう見えてコストパフォーマンスを重視するクソドケチ太郎でして、なおかつ自分の舌に1000円と2500円の海鮮丼の味の違いを見分けられるような舌も持ち合わせていないため、海鮮丼はあえて外しました。全然違うという人はきっとプラシーボです。そういうものです。
さて、腹ごしらえも済んだところで、目的地を見失う我々。そもそも目的地がない。ノープランで来たため、Googleでめぼしいスポットを探る。すると1時間と少しほどの距離にかの有名な五箇山と白川郷があった。そうと決まればと車を目的地に走らせる。とはいえ、白川郷まで100km超である。もはや距離感のバグっている我々一行。フットワーク軽すぎィ
知らなかったけど世界遺産なんだ。
一般的な知名度として、五箇山より白川郷の方が馴染みのある人の方が多いのではないか。合掌造りとして知られる伝統的な木造建築の群集落ですね。
屋根の形が手を合わせた様子に似ていることから「合掌造り」というんだそうな。
尖っている
メディアで取り上げられたりするのは圧倒的に白川郷が多く、インフラや商店なども整備され、立派な観光地として確立している。実際、世界各国津々浦々の外国人観光客で溢れかえっていた。不思議とゴミのポイ捨てなどはなく、美観の徹底具合が見て取れる。(観光客のマナー意識の高さもあると思う)
どうやら五箇山の方が集落の規模が小さいらしく、バス停などの交通機関からも若干離れていてアクセスが悪い。しかしながら、そう言った理由からか、田舎本来の景観を味わいたいコアな人や写真家さんは五箇山の方を好む傾向にあるらしい。
水車があったり
用水路にニジマスも居ます
どことなく風情が漂う民家
しばらく辺りを散策したのち、ほどほどに写真を撮って村を後にした。
②に続く↓